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アメリカ駐在帯同家族の6割がアメリカでの就業に意欲あり

アメリカ駐在帯同家族の62.2%がアメリカでの就業に意欲あり。49.8%がオフィス勤務主体のハイブリッド勤務、35.5%がリモート勤務主体のハイブリッド勤務を希望。 

帯同家族の就業を認めている企業は65.9%、うち32.4%の企業では、帯同家族の就業で駐在手当(補助)を減額する規定はないと回答 

共働き世帯が増える中、 配偶者の海外転勤に帯同する家族のキャリア形成や働き方に影響が出るケースが増えています。 転勤先の海外で就業は可能なのか、 実際に就業している人はどのくらいいるのか、 そもそも就業意欲はあるのか、 アメリカ駐在帯同家族の生活実態・意識調査を行ったところ、 渡米前に就業していた人のうち約半数が渡米後にも就業しており、 全体としては62.2%の人がアメリカでの就業を希望していることが明らかになりました。


【調査概要】
調査期間:2022年12月20日(火)~2023年1月10日(火)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象者:帯同家族としてアメリカに居住中の配偶者
有効回答数:518名
発表日:2023年3月15日
発表者:Relo Redac, Inc.


渡米前も渡米後も働いている帯同家族は約半数
渡米前に就業していた人が82%に対し、渡米後何らかの形で就業している人は42%でした。現在働いていない人のなかには、海外帯同の休職制度を利用されている方も9%を占めています。

ビザのステータスの問題で働けない、というケースもあり得るため、その点についても聞いてみました。就業希望者のうち、70%が就業可能なステータスであり、また、配偶者(駐在員本人)の会社規程で帯同家族の就業が認められているケースは65.9%を占め、外的要因で働けない人は30%以下にとどまりました。

 

 

就業することで駐在手当額が下がる規定がある企業は46.5%、32.4%の企業は手当に影響なし
会社の規程で働くことが可能と回答した人のうち、就業した場合に駐在手当額が下がるという規定があると回答した人が46.5%、そのような規定はないと回答した人が32.4%と下回りましたが、帯同家族の就業に対しては、企業の対応に差があることが伺えます。

 



駐在帯同中に働きたい配偶者は約6割。理想の働き方はハイブリッド勤務。
下記のグラフの上半分が仕事をしたいという回答、下半分が仕事をしたくないという回答となりますが、帯同家族の約6割が働きたいと考えているようです。先述のアンケート回答で、実際に就業されている人が約4割でしたので、約2割の方は働きたいけど働けていない状況といえます。一方、約4割の人は駐在帯同期間中は仕事をせずにこの貴重な機会をエンジョイしたいと考えており、意向が大きく分かれる形となりました。



アメリカでの理想の働き方は、正社員(44.4%)、パートタイム(40.3%)の雇用形態が最多で、勤務形態は昨今のアメリカ労働市場のトレンドに倣う形で、オフィス勤務メインのハイブリッド(49.8%)、リモート勤務メインのハイブリッド(35.5%)、完全リモート勤務(26.6%)でした。


興味のある業界は多岐に渡り、関心のある職種は「アシスタント業務全般」が最多
興味については、幅広くどの業界でも関心は高く、中でも人気の業界はメーカー(27.3%)、商社(24.2%)、コンサルティング系(23.9%)、情報通信・IT(20.5%)。そして関心のある職種は、アシスタント業務全般に対する人気が最も高く(36.5%)、人事・総務(22.9%)、経理・財務と営業が横並びで(17.1%)、経営・企画(16.4%)と続きました。

 


就業に関する悩みは「英語力の不安」と「税務処理の問題」がトップ
就業に関する悩みの最多は「英語力の不安(40.6%)」、続いて「税務処理の問題(35.8%)」、「ビジネス習慣の不安(30.7%)」、「一時帰国時の長期休暇取得の可否(23.9%)」でした。自由回答の中には、「英語力に不安がありつつもチャレンジしてみたい」という回答や「英語力がかなり低くてもできる仕事、日本人相手の仕事があれば、働いてみたい」といった回答もみられました。


今回の調査を通じて
アメリカでは、コロナ禍の大量解雇・退職を経て企業の採用難が続いていると言われます。これまで駐在帯同家族の採用という選択肢を考慮していなかった在米日系企業にとって、今回の調査結果は採用を検討する上での参考になるのではないでしょうか。日本で就業していた帯同家族は、日系企業にとっては即戦力となり得ると思います。

今回の調査で、子供を帯同している家族は85.33%を占めました。日本と異なり、アメリカでは一定年齢に達するまで学校の送迎を保護者が担う責任があるため、子供を帯同している家族には、時間的な制約が生まれます。また、夏休みは2か月ほどと長く、その間に日本へ一時帰国をする世帯も多く、帯同家族のアメリカでの就業にあたっては勤務形態のフレキシビリティが重要な要素を占めると考えられます。

 

 

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