コロナ禍で変わりつつあるアメリカの住宅トレンド
例年、日系の不動産業界は、日本から渡米する駐在員の賃貸住宅斡旋で2月から8月ごろまで一番忙しい時期となるのですが、今年はコロナの影響下で駐在員の渡航が制限されたり、就労ビザの取得が難しくなっていることなどから、駐在員の賃貸住宅斡旋の需要は大幅に減ってしまいました。
日系企業の駐在員に人気のリダック管理物件がウエストチェスターに多数ありますが、このような状況を受け、今年はテナントの層が大幅に変わりました。例えば、マンハッタンやブルックリンの高額な1~2 ベッドルームに住んでいるアメリカ人の多くが郊外への移住を希望していたり、外国からの問い合わせが急激に増え、テナントを募集している物件は、すぐに募集賃料そのままで決まるという状態がここ最近続いています。
通年で見ると、春先から学校が始まるまでの8月上旬までは募集物件数が多くなる傾向にありますが、今年は物件数が非常に限られ、特に 3 ベッドルーム以上の物件の人気が高まっています。綺麗な物件であればすぐにテナントが決まってしまう状況です。
これはマンハッタンにオフィスを構える会社や学校の多くが在宅勤務やオンライン授業をしているためで、毎日オフィスや学校に行かず、自宅で仕事や勉強をしているため、自宅の1部屋をオフィスや書斎(Den)として利用しているようで、郊外の広い家に住みながら働くことが新しい生活様式となってきているようです。コロナの終息後も、当分この状態は続くのではないかと言われています。