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気になる都市の家賃相場は? 2017年の全米の家賃動向

 

2017年の全米賃貸マーケットは、全体的に上昇傾向で推移し、特にハイテクブームに沸く西海岸での上昇が前年度に引き続き目立ちました。当社の指標"家賃インデックス"(※1)では、スタンダード全19都市中17都市が上昇する結果となりました。

家賃トレンドで都市を大別すると、

①好調な地元経済と人口流入によって家賃上昇が見られた都市
②需要増に対して供給が増えたほか、居住エリアの拡大により家賃上昇に落ち着きが見られた都市
③高額な新築物件が市場全体を底上げした都市

の3つに分けられます。

西海岸を見ると、多様な産業が進出して日本人滞在者数の増加率も全米トップレベルであるSeattle, WAでは引き続き強い家賃上昇率を維持しており、スタンダード全19都市の中で最大の上昇幅を記録しました。Los Angeles, CAやSan Diego, CAもハイテク産業や製造業に支えられ、Seattle, WAに続く上昇幅を見せています。一方で、強い需要を背景に過去最高レベルで上昇を続けていたSan Francisco, CAやSan Jose, CAは、新築物件の供給が進んだことに加えて、サンフランシスコベイの東側など別エリアの選択もみられ、昨年に続いて落ち着いたマーケットとなっています。

 

 

中西部や南部では、全体的に堅調な上昇傾向を見せており、その中でもDallas, TXやDetroit, MIでは自動車関連産業に伴う他州からの人口流入などで、賃貸需要増による家賃上昇が見られました。一方で、低調なエネルギー産業の影響で家賃の値動きが停滞していたHouston, TXにおいては、8月のハリケーン被害の影響により急激な家賃上昇が懸念されましたが、2017年は僅かな上昇にとどまりました。

東海岸では、全米で最も家賃が高いNew Yorkにおいて新築物件の建設が更に続いているものの、価格帯が高額であることを受けて、家賃が安い周辺地域に居住エリアが広がる傾向もみられ、結果的には横ばいとなりました。Boston, MAでも高額帯の新築物件の増加がみられ、その影響で既存のアパートも改築して家賃設定を上げる動きが見られ、全体的には数年ぶりに強めの家賃上昇を記録しました。

2018年以降も全体的に上昇傾向が続くと見られており、各地の産業の動向ならびに、企業の本社や工場移転などが不動産市場を大きく左右すると推測されています。

 

※1 家賃インデックスとは、弊社作成の「エキスパット家賃レポート」の数値より算出したもの。

 
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