アメリカ不動産投資スクール 【第7回】投資するなら、どの物件タイプを選ぶべき? | Reloredac.com

アメリカ不動産投資スクール 【第7回】投資するなら、どの物件タイプを選ぶべき?

 

日本で不動産投資をする場合、区分所有マンションや一棟アパート(マンション)が個人投資家の主な選択肢になるかと思いますが、アメリカでは、日本にはないアパートの所有形態があり、また、一軒家でも投資の選択肢になり得ます。投資物件を選ぶ際の参考となるよう、アメリカの主な物件タイプについてその特徴とメリット、デメリットについてお話します。

 

1.コンドミニアム

 

「コンドミニアム」は、本来所有形態を表す分類名で、建物のタイプを表す名称ではありませんが、日本の分譲マンションに近いのがこのタイプです。パーティールームやジム等の共有施設が充実していることが多く、区分所有が可能です。共用部分は管理会社が管理しており、通常、物件オーナーが毎月の管理費(Common Charge)を払います。都心に多く建設され、立地条件を選べることや、手間のかかる庭の手入れ等も必要ないため、投資用物件として向いているのがこのコンドミニアムとなります。

 

2.コープ

 

各個人オーナーがビルの株式を所有し、共同運営していく、という日本にはないタイプの所有形態を指します。コープは「Cooperative Apartment」の略で、ビル全体が管理組合とシェアホルダーによって構成される非営利法人であるため、コープの所有者に部屋の所有権はなく、部屋の大きさに応じた割合の株式を取得して、居住権を有することになります。ビル全体の経営が共同運営のため、賃貸・売買には厳しい書類審査と面接が課されるのも特徴です。審査基準はコープによって異なりますが、重要なのは月々の管理費を問題なく払えるか、という金銭面と、隣人としてふさわしいか、という品格面です。

コンドミニアム同様、物件のオーナーがメンテナンス費(管理費と固定資産税を合算したもの)を支払います。コープは、コンドミニアムと比べて割安なので、居住用として購入する分には良いものの、賃貸の規制が多いのが一般的なため、投資には不向きと言えます。とはいえ、コープによっては賃貸が可能な場合もあるので、個別に確認が必要です。

また、物件数は非常に少なく、限られたケースとなりますが、ニューヨークには「コンドップ」という新しいタイプのコープもあります。コンドップとは、所有形態はコープですが、ビルの規制はコンドミニアムに近く、賃貸しやすい物件です。ただし、コンドップは借地権の場合が多いので、購入を検討される際は事前に詳細を確認しましょう 。

 

3.タウンハウス

 

一般的には、各戸が長屋形式に壁を共有して横に複数繋がっているものが多く見受けられます。このタイプでは、上下の生活空間を占有するので、上下階間での音の心配がありません。また、それぞれの玄関も独立しているため、隣の家と壁一つで繋がってはいるものの、アパートタイプの集合住宅と比べて独立感があります。コンドミニアム同様、共有部分を管理会社が管理しており、各物件のオーナーが管理費(Common Charge)を支払います。これにより、庭の手入れ等を管理会社に任せられるのが利点です。こちらも投資に向いた物件と言えます。

 

4.一世帯用一戸建て

 

一世帯用の一軒家で、郊外に多く見られるタイプです。テナントにとっては、住居が隣接するアパートやタウンハウスと比べ、音を気にする必要がなく、また、専有のガレージや庭があるのも魅力的です。地域によっては、家の前の雪かきや芝生の水遣りなど、季節に応じた物件の管理が必要となり、メンテナンス費用が嵩む場合もあります。このタイプの物件は、間取りに余裕があり、家賃も高めとなるため、ファミリー向け賃貸物件として、一時的に家族でアメリカに居住する層(海外からの赴任者等)を対象に運用されるケースがよく見られます。

 

5.複数世帯用一戸建て

 

複数の世帯が居住する一戸建ての物件です。2 Family Houseは、言葉通り2世帯住宅を指し、上下式(Top/Bottom)とデュプレックス(Side by Side)に分かれます。デュプレックスは左右に分かれているため、上下階の音を気にする必要がないのが利点です。また、このタイプの物件は、複数戸のうち、一戸を居住用として利用し、それ以外を賃貸することも可能です。

 

アメリカの主な物件タイプとしては以上ですが、エリアによっても投資向き物件のタイプは異なります。マーケットを熟知した専門家に相談しながら、投資戦略を立てられると良いでしょう。

 

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