シカゴ・不動産マーケットの状況について
楽しいハロウィンも終わり、紅葉の落ち葉が目立つ並木道を走りながら冬の到来を少しづつ感じてくる時期になりました。
住宅市場は過熱した市場からすっかりクールダウンのサイクルに入ってきてます。売りに出して最初の数日で50組の見学者が訪れ10組以上のオファーが入り売り出し価格の$20K~$50K超で売却されるといった“異常な状態”は無くなりました。
異常な状態は価格だけでなく、
・住宅検査をしないという条件でなければ買えない
・金融機関の住宅査定が購入金額に満たずにその差額分を買主が支払わなければならない
・住宅検査で見つかったの家の不具合を修理してもらえないあるいはその費用分のクレジットを貰えない
など、状態のよくない物件を買うことや銀行の審査が満額で下りない、多くの自己資金を投じるなどといったことへも影響を及ぼすため、この期間の取引は明らかに買主にとって不利になる条件での取引が多かったことからようやく健全な市場に戻ってきたという印象です。
本日は現在の不動産マーケットの状況について2つほどデータをご紹介します。
(抽出エリアはシカゴエリアにて、日本人に馴染みの深い5つのエリアをピックしています)
Median Sold Price
中央値価格は平均価格とは異なり、その価格よりも高値で取引された件数が半分、低値で取引された件数が半分という価格を表します。全米で住宅不足は依然として課題でありシカゴも例外ではなく、需要が多く供給が少ないというバランスは改善されてはおらず、明らかな価格の下落という状況にはまだ至ってはおりません。また、売却価格は季節的な要素も関わってくるため(4月~7月が高値で取引されやすい)数か月前までは高値でも取引されている傾向でしたが、本格的な冬場を迎えるこれからの季節は少しづつ価格が下がってくることが予想されます。
Median Days on Market
住宅市場では30日を境に、それよりも短い期間で契約に至る状況をセーラーマーケット(売主が強い)、30日以上で契約に至る状況をバイヤーマーケット(買主が強い)と一般的には言われます。マーケットに出してから1-2週間で契約に至る取引が多かった1年前の状況から、ここ数カ月は40~50日という状況になってきており今は買主のマーケットにシフトしてきています。
これから住宅の購入を計画をされている方へ
金利が3%前後で推移していた2021年に$2000/月の支払能力があった方が購入できた住宅の価格帯は$400Kほどだったのに対して、同じ支払い能力があったとしても現在の6-7%の金利ではその購入価格帯は300K-$350Kまで落ち込んでしまいます。ご自身の支払い能力と自己資金、ご希望の物件の価格帯が見合うのか、銀行の担当者と物件のエージェントとしっかりと資金計画を立ててください。
これから住宅の売却を検討されている方へ
買主のマーケットにシフトしてきている今の状況下では購入以後殆どアップグレードしていない状態のまま売りに出す、もしくはアップグレードを施し強気な価格で売り出すという単純な戦略では売却までに時間を要するか売れ残りのままということが増えてきました。買主のマーケットになってきたことで価格交渉がはいりやすくなっている状況とはいえ、現場で取引を行っている肌感覚としては、コンディションの良い物件には複数のオファーが入ることや大きな値下げをせずとも成約に至るケースもまだまだあるため、今後は適切な修理やリノベーションをすること、適切な値付けをされるなどしっかりとした準備が必要です。
住宅の購入や売却をご検討されている方、ご不安を感じてることなどございましたらお気軽にお声かけください。
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